イーブイズの フェザーアロー!▼
「レッドカード!魅惑のポフレ!怖いお姉さん!」
「ハートウインク...表!」
「どうぞ。」
前回までのあらすじ
遡ること2015年某日。とある友人がポケモンカードでハンデスをすることを考えた。グランブル(XY9)のどっきりバークとエリートトレーナーで相手の手札はゼロ!も〜ダメでしょ〜???
でもいつかはトッププラターヌで解決してしまう。ハイパーボール→シェイミでも解決する。もっと言うとエネルギーを引かれて殴られるだけでも辛い。その間に相手を倒し切れるか、いやない(反語)。
ならどうすればいいか。
そうだ!ドローロックすればいいんだ!
▲ポケモンカード界隈を震撼させたデッキの紹介記事
...こうして †最強のデッキ† が生まれたわけだが、ぶっちゃけ対人戦で決まる確率は 2割あればいい方。成功率というコンセプトデッキで最も重視しなければならない要素が不十分だったのである。
こうしてXYレギュレーションでのラブカスの活躍は終了したのであった...。
終わらねーよ?
SMレギュレーションの新たな刺客
さて、ここでは真面目にフーディン型ラブカスの問題点を挙げていこう。
【MフーディンEX】ラインの重さ
【フーディンEX】+【ソウルリンク】+【MフーディンEX】+【退化スプレー】で10枚=デッキの1/6を占めているため、カードの引き方如何で事故を誘発してしまう点。
また、後半2種のカードは2ターン目以降のシステムが決まったタイミング以外では腐ってしまう点。
【シェイミEX】+【フーパEX】によるベンチスペースの枯渇
【スカイフィールド】込みでバトル場の【ラブカス】+ベンチに【シェイミEX】×4+【フーパEX】×1+【フーディンEX】×2+【マニューラ】×1でベンチが埋まってしまう点。
【ハイパーボール】をシェイミのサーチ以外にも手札の不用カードを切る意味で使わなければいけないため、タイミングが噛み合わないとすぐに事故る点。
簡単に言うと 「必要なカードを必要なタイミングで引かなければならない」という問題が大きい。
また、ラブカスはデッキ60枚をフルに使って戦う想定をしているので、サイド落ちの6枚にシステムパーツが入っている場合、一気にコンボを決めることが厳しくなってしまう。
さあ困った。①山札にシステムパーツを残さず、②なおかつ任意のタイミングでカードを持ってくることができる、そんな都合のいいシステムが 作れるわけがない。
そんなある日のこと。
12月9日(金)発売の「スターターセット草 ジュナイパーGX」からジュナイパーGXを紹介! 特性+ワザによる二度の攻撃に加え、GXワザ「ホロウハントGX」で欲しいカードを使い回そう!https://t.co/Rq0vwQynfs pic.twitter.com/IDRCJA713n
— ポケモン公式ツイッター (@Pokemon_cojp) 2016年11月17日
カワイイは、作れる!!!
巨大植物の森で1ターン目でこいつを育てる!
特性でダメージを与えるのにコストを必要としない!
活力剤という墓地利用カードが使える!
まさに ラブカスのためだけに生まれたようなポケモンである。こいつぁ環境を支配するオーラがびんびんだぜ。
...こうして †究極のデッキ† が誕生する足音が聞こえ始めたのであった...。
デッキ概説
デッキレシピは上記の通りです(一部改訂あり)。
下記では各カードの採用理由についてざっくり解説します。
ポケモンライン
・【ラブカス】 ×2
・【ジュナイパーGX】ライン 2-2-2
・【シェイミEX】 ×4
・【アンノーン】 ×3
【ラブカス】は1試合に1匹で全抜きするためサイド落ちを考慮した2。
ジュナイパーラインは構築当初3-3-3だったが、1試合でシェイミを3~4匹使ってシステムを完成させることが多かったため、過十分な枚数を削った2-2-2。
【アンノーン】の採用は、シェイミスタートした時点でドローを1回放棄することと同義=負け筋が増えるため、スタート回避用+ドローによる疑似山札圧縮として3枚組み込んだ。
システムカード
・【レッドカード】 ×4
・【魅惑のポフレ】 ×3
・【こわいおねえさん】 ×3
初手に【レッドカード】を引けてないうちにポフレとお姉さんが集まってくることが多く、 憎しみが生まれたので4-3-3。前者2枚は空打ちできるので腐りにくく、単純にレッカポフレの試行回数が増えるのも優秀。
エネルギー
・【基本草エネルギー】 ×2
・【ダブル無色エネルギー】 ×1
【ラブカス】の要求エネは無1のため、試合によってはジュナイパーが【ワザ:ホロウハントGX】で無理やりコンボをスタートするシーンや、フィニッシャーとして【ワザ:はっぱカッター】を打つタイミングがあったのでこの比率に。初ターンに1枚引ければ残りがゴミになり、後にパズルで回収もできるので抑えめの3。採用枚数が草4→草3-二子玉1→草2-二子玉1に遷移した。
どうぐ周り
・【イカサマコイン】 ×2
・【かるいし】 ×2
【イカサマコイン】はサイド落ち警戒の2。
確率的に【ラブカス】以外のスタートが多く必須になるため軽石2。不要な場合ベンチに貼って消費することもできる。
パーツ収集カード
・【トレーナーズポスト】 ×4
・【ダートじてんしゃ】 ×3
・【時のパズル】 ×4
ポスト4は説明不要。
ダートは山を2枚掘り進めるため、一見【アンノーン】より強く見えるが、【アンノーン】は前述の通り「生き物であること」が優秀なため、兼ね合いを考えてこの枚数に。
また、序盤に泣く泣く落としてしまったコンボパーツを任意に回収したり、5枚目以降の【ハイパーボール】に変わるカードはやはり最強だったのでパズルを採用した。
ジュナイパー育成キット
・【巨大植物の森】 ×4
・【活力剤】 ×3
・【バトルコンプレッサー】 ×3
序盤に引けないとジュナイパーの進化ラインが腐り、怖いお姉さんも打てないと弊害が多いので森は4投一択。あって困ることよりなくて困ることの方が多い。
不要なカード(主に巨大樹)をトラッシュにぶち込め、後述の【活力剤】でジュナイパーラインを回収できるので不要な森2+ジュナイパーライン3~5を落とすコンプレッサー3。4だと必要過多で序盤に落とすカードがない。
【活力剤】はジュナイパーの採用理由を最大限生かせるカード。1試合で2回くらい使うので現物を3とした。
その他カード
・【ハイパーボール】 ×4
・【レベルボール】 ×1
・【ポケモンキャッチャー】 ×2
【ハイパーボール】は手札の不要なカードを切れるので大事にすること。今回のデッキではジュナイパーラインをコストにできるのが非常に優秀。
【レベルボール】はポストから【ラブカス】にアクセスできるカード=疑似的に【ラブカス】が3枚採用できるのでピン刺ししている。余力があれば【モクロー】や【アンノーン】に変わるカードでもあるので、いつ引いても腐ることがない。2→1に減った。
着目すべきは【ポケモンキャッチャー】の採用。当初はこの枠が【クラッシュハンマー】だったが、エネルギーを破壊する=相手にワザを使わせないため=裸のベンチを引っ張りだす方が強いという結論に。前の【ソーナンス】を無理やりどかすこともでき、ポフレでベンチに生き物が生じるはずなのでコンセプトとも噛み合っている。
採用しなかった候補カード
・【いたずらスコップ】
相手のトップをいじって【ワザ:ハートウインク】が不発だった際のケアができる。スペースが余っていれば一番積極的に採用したいカード。自分に向けても使えるのでダート自転車やアンノーンの効果がより合法的になる。
・【クラッシュハンマー】【むしよけスプレー】【あなぬけのひも】
【ポケモンキャッチャー】との入れ替え先候補。【クラッシュハンマー】はトップでエネルギーを引かれた際に返しでエネ破壊に成功すると強い。新弾の【むしよけスプレー】は疑似的なキャッチャーになるので要検討。【あなぬけのひも】は【かるいし】と【むしよけスプレー】を一度に使用できるが噛み合うタイミングが難しい。4種中2種をピンずつ採用でもいいかもしれない。
終わりに
【ジュナイパーGX】は発表当初から注目度の高かったカードですが、SMレギュで一番最初に組みたいデッキは【ラブカス】との組み合わせだと決めていました。
レッカポフレお姉さんの成功率を極限まで高めることを目標に構築を行ったつもりです。先行を取ってハンデスすれば高確率で相手を台バンさせることができます。後攻でも相手の動き方によりますが一定の確率でハメ殺すことができるパワーがあります。
個人的なポイントは【アンノーン】の採用とジュナイパーラインの育成に必要なカードの比率です。カードを増やしたり減らしたりしながら何十回とひとり回しを行い、調整に非常に苦労した部分なので参考になればと思います。
また、今回【ポケモンキャッチャー】を採用したことで、「ハートウインクポケモンキャッチャージュナイパー」略して 「ハートキャッチ!ジュナイパー」というデッキタイトルをつけることができるのもアドです。
このデッキの一番の強みはハメれればどんな相手でも勝てるという点。内容がわかっていたところで対策の仕様がないという意味で他のデッキと一点を臥すため、レシピ掲載に至りました。