チャンピオンズリーグ2017 大阪大会
チャンピオンズリーグ2017の先駆けである大阪大会が2月18日〜19日の2日間にかけて開催されました。
筆者も本戦に出場してきましたので、大会レポートを残しておきます。
デッキ選択について
本戦のデッキは 【ファイアローゲッコウガ】を使用しました。デッキを選択した理由は大きく分けて2つ。
1つ目は環境のTier1〜2のデッキに高い確率で勝てる構築が完成したから。後述にあるように、無限に湧いてくるであろう【ゲロゲジュナイパー】に五分以上が取れ、【ボルケニオン】には相性有利、【Mミュウツー】にはよっぽど脳筋されなければ負けないレシピに仕上がりました。
2つ目は初見殺しの性能が高いから。SMの環境推移に伴って皆ゲッコウガとの戦い方を忘れており、対非EXのサイドを6枚取り切るというプランニングがされにくいこと、メタカードの採用でこちらが優位なゲームにしやすいことが挙げられます。実際の試合でもテックが刺さるシーンが多々あったので、デッキ選択は間違っていなかったと思います。
デッキレシピと採用カードについて
レシピに関しては共同開発の関係上、掲載ができないので、キーカードと採用理由だけを紹介します。元案はまさき(@ptcg_msk)さん。
本大会でのトップメタは間違いなく【ゲロゲジュナイパー】。このデッキに対する回答を用意することが一番の課題でした。
【ゲロゲジュナイパー】のデッキ性質上、エネルギーの総枚数が7~8枚であることに着目し、特に【基本草エネルギー】を全てトラッシュすることで、【フェザーアロー】による狙撃を抑え込めば押し勝てる、という結論に。
そこで着目したのが、XY環境トップメタの一角【ゲッコウガ】。【うねりの大海】の恩恵でガマゲロゲとの殴り合いに強く、影縫いによって疑似的に相手の特性をロックできる。水タイプという色が環境的に強く、進化中心の環境である以上【きょだいみずしゅりけん】が弱くない理由がない、と諸々の理由がありデッキ軸が決まりました。
テックカードについて
また、デッキに採用した【改造ハンマー】【クセロシキ】【スカル団のしたっぱ】【フレア団のしたっぱ】の4枚のテックカードについて。
【改造ハンマー】
ダブル無色によるダメージパンプが多い環境のため腐る試合が少なく、特に【ゲロゲジュナイパー】に対しては勝利札になるカード。環境に多い【Mミュウツー】に対する牽制にもなり優秀。
【フレア団のしたっぱ】
目の前のジュナイパーの草エネルギーを叩き割るためだけに採用したカード。初見殺し感が強く、決めたらほぼ勝てるのが魅力。ゲコガシラが分身するターンが暇なので、雑に打っても強い。
【スカル団のしたっぱ】
再三言っているように【ゲロゲジュナイパー】に対する明確なテックカード。ホロウハントの返しに手札に戻った二子玉を叩き割る。暇な時に打ってもだいたい強い。
【クセロシキ】
ゲロゲのブルパンを止めたり、サーチャーで下からダストダスを処理するためのカード。【改造ハンマー】と違ってグッズロック下でも縦から打てるのが強く、ほぼ全ての試合で機能したと思います。
…と、これらのカードの動きを最大限生かすために採用したのが 【ファイアロー】。ゲッコウガに多い初手の事故を緩和し、潤滑に分身と妨害を進めることができる。また、BO3という大会形式に向いているという特徴から、海外レギュレーションでも人気の構築を踏襲。今回のレシピの中核となりました。
本戦
大会規模はオープンで588人が参加でしたが空席もちらほら。DAY1予選はA・Bの2リーグに分かれて各リーグ上位42人がDAY2予選に進出。各リーグDAY2進出者から上位8人ずつの計16人がクライマックス進出というルールでした。
筆者はAリーグでの参加でした。以下は試合の概要と結果のメモになります。
DAY1
1.社員ingさん: Mミュウツーアロベト ○○
①いきなり知人と当たって談笑。試合開始と共に早速初見のハンマーがぶっ刺さる。お相手の後続が育たず押し切って勝ち。
②基本エネで構成されたMミュウツーを育てられるも下っ端+改ハンでBREAKが死なないラインを確保。そのまま前のエネ濁になったMミュウツーを狩り殺して勝ち。
2.少年: ミュウ行進 ○✖︎△
①初手から全力で行進してくるものの、やはり初見の下っ端ハンマーは回避できなかったよう。二子玉切れでネクストゲーム。
②Nとプラターヌを打ったにも関わらずゲコガシラに水エネが付かない。そのままテンポを取られBREAKが間に合わず負け。
③タイムアップで引き分け。その後、相手はドロップ。時間の都合とのこと。
3.かかっしー: クワガノンGXガマゲロゲ ○○
①身内のためお互いデッキバレ済み。展開のためシェイミを2匹出してくれる。前のクワガタとシェイミ2匹を殺して勝ち。この試合でBRAEKを一撃で殺してくる超電磁砲のやばさを感じる。
②クワガタ2匹が育ち、超電磁砲を連打する態勢に入られるものの、下っ端→改ハンで二子玉をひたすら消費させて全体のエネを枯らして行く。最後は非EXのクワガタをフラダリ影縫いで縛って勝ち。
4.おいちゃん: Mミュウツーダスト ○✖︎△
①相手の前のフーパに2枚の超エネがつく。鉢巻エアロブリッツと鉢巻月光切りで勝ち。
②祠が出ている+超3二子玉1で無傷のMミュウツーを前に 「手裏剣!手裏剣!月光切り望みます!!!」ってやった。盛大なプレミのため負け。
③お相手またもやフーパスタート。分身から展開するもタイムオーバー。2戦目のプレミを大きく引きずる結果に。
5.お母さん: ボルケニオンスターミー ○○
①手紙が入ってたりするボルケニオン。影縫い手裏剣鉢巻月光切りびよーん!ってしたら勝ってた。
②影縫い手裏剣鉢巻月光切りびよーん。勝ち。
6.おいちゃん: ブラッキーゾロアーク牛 ○○
①ブラッキーが翻して牛にチェンジしてくるも、スタートしたファイアローがブリッツで打点を調整してくれる。そのまま手裏剣投げ切って勝ち。
②お相手展開するも二子玉を全く引かない。なんとか育ったゾロアークがイカサマ影縫いしてくるものの、大海回復から月光切りでダメージレースを優位に進める。ラストはスカル団で手札のエネを枯らして鉢巻月光切り連打で勝ち。
ここまでがDAY1。4-0-2(14)で無事にDAY2進出。帰りに阪急梅田前の天ぷら屋で晩ごはんを食べました。おいしかったです。
DAY2
7.にーちゃん: ゲロゲジュナイパー ○✖︎△
①後攻。ケロマツスタート。順当に進化しブルパン影縫い合戦へ。ジュナイパーに切り返してきたときに改ハンで動きを止める。ホロウハントの返しにスカル団を決めて、草エネと二子玉を叩き割って投了勝利。
②後攻。アロースタート。初手スカル団を決めて、二子玉を叩き割るところからスタート。ホロウハントで二子玉を3枚回収され、Nで流して動きを止める。ラストの二子玉をプラターヌ→改ハンで崩せば勝ち確だったが、7枚中に改ハンが見えずで負け。
③2試合目の終了時点で50分直前だったのでノーゲーム。引き分けに。
8.ねこわるさん: ジガルデルカリオ牛ダスト ✖︎○△
①先行。ケロマツスタート。ボールを引かずにターンを返したら、目の前のルカリオが「ネストボール→ケンタロス→紐→二子玉」でケロマツが串刺しにされてネクストゲーム。
②先行。アロースタート。順当に分身からBREAKまで進化し、ダストも立たなかったので比較的楽に勝利。この段階でスタジアム(特にパラレル)多めの構築であることに気付く。
③後攻。アロースタート。ジガルデにストロングが付かず、分身したゲコガシラが生き残る。盤面有利でエクストラターンまで拮抗し、あと1ターン、手裏剣1枚が投げれずにタイムアップ。
9.めかはんさん: マギアナ白レック ✖︎○✖︎
①後攻。ケロマツスタート。ボールを引かずに泡コイン裏。エメラルドブレイクでネクストゲーム。
②先行。アロースタート。綺麗に後1エメラルドブレイクを決められ焼鳥が死ぬものの、改ハンと手裏剣+鉢巻月光切りで圧力をかけて勝利。
③後攻。ケロマツスタート。お相手泡対策に鋼エネをしっかりつけてターンエンド。 こちらのハンド選択が「下っ端でエネを割って泡チャレンジ or Nでボールにアクセス」の二択。後者を選択してボールを引かず。返しにエメラルドブレイク、対戦ありがとうございました。
最終結果は4-1-4(16)でクライマックス進出ならず。デッキ製作者と仲良くAリーグベスト32入りで大阪大会本戦は幕を閉じました。
プレイングでの反省点は(1試合を除いて)なかったので、単純にDAY2の自分の引きと、BO3での時間の使い方の練習不足かなと思います。非常に強いレシピだったので、次環境も積極的に考察していきたいです。
サイドイベント
こだわりハチマキ確保のためDAY2のイベントのみ参戦。総計18ポイントでハチマキは3枚確保。以下、試合結果のメモです。
ウェルカムバトル
本戦で使用した【ファイアローゲッコウガ】で参戦。流石にDAY2進出の構築でその辺のデッキに負ける要素はなく、危なげなく3連勝。
①少年:白レックバレット ○
②お兄さん:イベルタルダークライ ○
③少年:ゲロゲジュナイパー ○
ほんきをだすバトル
かいるくんをゲームの相方に、本戦で使用した【ファイアローゲッコウガ】で参戦。個人では3連勝。隣でかいるくんも3連勝し、チーム勝利賞を美味しく獲得しました。
①おいちゃん:ナゲツケサルミュウ ○
②少年:イベルタル ○
③おいちゃん:乳牛ゲロゲジュナイパー ○
終わりに
総評としては、 BO3という新しいルールを、公式側もプレイヤー側も勉強できた良い大会だったと思います。目標を勝つことにシフトしたポケモンカードは試合の密度が濃く、大会前の練習段階から充実していました。
サンムーン環境で初めての大型大会でしたが、公式の調査にもあるようにデッキの分布が非常に多岐化しており、どのデッキにも勝ち上がる可能性を感じる環境だと言えます。これから新弾が徐々にリリースされていきますが、新規参入者も増えつつあるポケモンカードはまだまだ楽しくなりそうですね。