イーブイズの小屋

カードで戦うイーブイズの日常

New!これからポケモンカードを始める方に③

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ポケモンカードで必須と言われる、強力なカードについて解説します。

 

アローラ!

サンムーン環境になって以来、ポケモンカードプレイヤーの新規参入者が段々と増えつつあり、非常に嬉しい反面、デッキの作り方やカードの使い方などインターネット上に情報が少ないという実情があります。

ここでは、「公式大会に参加する前に、あらかじめ基礎知識を身に付けておきたい!」「対戦でなかなか勝てないので、ポケモンカードの基本をおさらいしたい!」という新規プレイヤーの方に向けた、頻出カードの効果と役割について紹介していきます。

目次

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カードをタップすると解説ページまでスクロールされます。
(最終更新日:2017年 11月 06日 随時更新中!▼)

【プラターヌ博士】

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手札をすべて捨てて7枚ドローというポケモンカードを代表するドローサポート。このカードの強さはシンプルにしてディープ。

手札のリフレッシュ

【プラターヌ博士】はポケモンカードのプール中でも、選択肢の幅を最も広げることのできるカードのひとつです。

初心者のうちは、沢山ある手札をトラッシュするのが怖くて【プラターヌ博士】を使えないというシーンも多いはず。しかし、死に札になっている現在の手札を、7枚という大量のドローによって有効牌に引き換えることができるのは、得られるアドバンテージが段違いに大きいです。

例えば、次のような場と手札。

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初心者にありがちなのは、「1ターン待てば【エーフィGX】に進化できるし、【バトルサーチャー】や【ダブル無色エネルギー】をいきなりトラッシュするのはちょっと怖い。次のターンに手札を使いきってから【プラターヌ博士】を使おう!」という思考パターン。

ある意味間違ってはいないのですが、「手札を捨てることによるリスク」と「手札を入れ替えることで生まれるリターン」を天秤にかけてみましょう。ベンチにポケモンを並べたり、【特性:エナジー進化】で進化するための基本エネルギーを引いたり、このターンに【プラターヌ博士】を使うことで得られるアドバンテージの方が大きいはずです。

トラッシュを利用する

プラターヌのデメリットとして、手持ちのカードをすべてトラッシュしなければいけません。しかし、トラッシュがメリットになることがあります。

トラッシュからカードを引っ張ってくる効果のカードの補助になる

【フラダリ】【クセロシキ】など、主にゲームの中盤〜終盤で用いるサポートは山札に残して置くよりも、任意のタイミングで【バトルサーチャー】から使えるようにトラッシュに置いておく方が強いです。しかし、トラッシュは基本的に「使ったカードを置く場所」ですので、試合中に1回使わなければいけません。

そこで、【プラターヌ博士】による巻き込みを利用することで、「カードを使わずにトラッシュに置く」という動きができるのが強みのひとつになります。

手札をトラッシュすることで、山札の圧縮を行うことができる

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昨今のポケモンカードは【プラターヌ博士】か【N】によってゲームが動きます。

相手または自分の【N】によって「手札が山札に戻る(戻させられる)」とは、言い換えれば「山札の枚数が増える=カードを引く確率が変わる(変えられる)」ということです。これにより、任意のカードにアクセスする可能性が減ることになります。

一方、【プラターヌ博士】は自分で効果タイミングを選べるので、「後で引いても強い効果を見込めない」とターン中に判断できる場合はトラッシュにカードを送り、ゲームから擬似的に除外した方が強いことがあります。

【N】

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お互いのサイドの枚数ぶん山札からカードを引き直す、ポケモンカードを「Nゲー」と言わしめた強力なサポート。【N】の採用理由は大きく分けて2種類あり、試合展開によって効果が別物になります。

手札のシャッフル

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序盤では【プラターヌ博士】で切れないカード、具体的には【バトルサーチャー】【すごいつりざお】などのリカバリーカードや1進化、2進化ポケモンを、【N】を使うことで山札に戻す動きができます。

効果としては良くも悪くも「引き直し」になりますし、相手の手札を増やしてしまうシーンもあるので、【N】を使う前には「本当にいまの手札を山札に戻す必要があるのか」「相手の手札を無暗に増やしてしまわないか」の2点を考えてからプレイしましょう。

逆転の【N】

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ポケモンカードはルール性質上、「相手のポケモンを倒した方がサイドが取れる」=「勝っているほどハンドアドバンテージが取れる」ゲームとなっています。そこで、相手の増えた手札に干渉して選択肢を減らす役割を持つのが【N】の最大の強さになります。

例えば、ゲームに勝つためのフィニッシュカードは【フラダリ】や【バトルサーチャー】【ダブル無色エネルギー】などが挙げられます。手札が豊富であるほどそれらのカードにアクセスできる選択肢も多いため、終盤に【N】を用いることで「相手がフィニッシュカードを引かない確率」を能動的に高めることができます。

【フラダリ】

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魔法の言葉「フラダリシェイミ」でゲームが終わるシーンをよく見かけると思います。【フラダリ】はゲームを終わらせるフィニッシュカードとして必須のカードです。

盤面を崩す役割

ポケモンカードは基本的にバトル場のポケモン同士を戦わせてサイドを取り合います。言い換えると「前のポケモンを倒さないとサイドが取れない」ということです。

そこで、【フラダリ】を用いることで無理やり有利な相手を前に引っ張り出します。

自分が大きなダメージを受ける前に相手の強いポケモンを倒すことができます。

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バトル場のポケモン同士でHPを削り合う関係上、先に攻撃を仕掛けた方が有利です。こちらが前のポケモンを倒した返しに、相手のベンチに自分の盤面を崩してくる強力なポケモンがいる場合、優先的にダメージを与えていくのがセオリーになります。

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相手の弱ってベンチに逃げたポケモン、サイドを取られたくないポケモンに追い打ちをかけることができます。

大概のワザはバトル場のポケモンにしかダメージや効果がないので、ベンチのポケモンは攻撃を受けない比較的安全なポジションにいると言えます。

攻撃を受けてHPが残り少ないポケモン、または【シェイミEX】などのもともとHPが低くサイドを2枚取られるポケモンを【フラダリ】で呼び出して倒すことで、自分がサイドを取り切ってゲームを終わらせる動きができます。

時間稼ぎ

【フラダリ】で逃げるエネルギーが多く、尚且つ育成が未熟であるポケモンをベンチから引っ張り出すことで、こちらのポケモンを育てるまでの時間稼ぎをすることができます。

場からポケモンを動かすには「エネルギーを貼る」「トレーナーズを使う」など、手札のカードやターン中の行動権を使用しなければいけないため、【フラダリ】されるとその分のロスタイムが生まれます。序盤〜中盤の両者がポケモンの育成を行う場面では頻繁に使われる戦法です。

【ハイパーボール】

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手札をコストにポケモンをサーチしてくるカード。最初は「2枚捨てて1枚持ってくるのは損だ」と思う方も多いはず。専門用語では3-1交換とも言いますね。

しかし、【ハイパーボール】はポケモンカードでは非常に強力なグッズです。

ポケモンの確定サーチ

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まず、山札から確実に好きなポケモンを持ってこれるカードは、現行のレギュレーションでは【ハイパーボール】だけです。

各種ボールにはポケモンをカサ増しする役割があり、ボールを採用しているデッキと採用していないデッキではゲーム序盤〜中盤の展開率、ゲーム中盤〜終盤の山札圧縮率がまるで違います。

特に【ハイパーボール】は、序盤のたねポケモンの準備から中盤以降の進化ポケモンへのアクセスまで、すべての行程に触れることができるカードのため、どのシーンで引いてきても腐ることのないカードになっています。

手札カードの処理

手札にあるカードが1ターンですべて有効に使えるシーンはごく稀です。トラッシュは基本的に「使ったカードを置く場所」ですので、トレーナーズのカードであれば1回使わなければいけませんし、ポケモンのカードであれば場に出して相手に倒されなければいけません。

そのような、ターン中に腐っているカードを【ハイパーボール】のコストとして処理することで、「カードを使わずにカードをトラッシュに送る動き」が可能になります。

【シェイミEX】との相性

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【ハイパーボール】による手札消費から【シェイミEX】を呼び出し【特性:セットアップ】の流れはよく見かけると思います。ここで重要なのは【ハイパーボール】がドローソースとして機能しているということ。

ポケモンカードは基本的にサポートカード以外でのドローはできません。しかし、【シェイミEX】は例外的に特性でドローができるポケモンとなっており、【シェイミEX】が採用されているデッキに限っては、ポケモンをサーチできる【ハイパーボール】も実質的なドローソースとして機能しています。

【バトルサーチャー】

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トラッシュから好きなサポートカードを選んで使うことのできるカード。ほとんどのデッキに4枚投入されるカードですが、なぜ【バトルサーチャー】はここまで重宝されるのでしょうか。

カサ増し

【バトルサーチャー】はデッキ内のサポートの枚数をカサ増しする働きがあります。例えば【フラダリ】を1枚入れたデッキは、4枚の【バトルサーチャー】によって最大5回フラダリを使うことができます。

ポケモンカードは1試合あたりに回ってくる自分のターンは約10回です。視点を変えると「1試合で使えるサポートは約10回」ということになります。序盤では展開のために【プラターヌ博士】や【ハイパーボール】によって手札をトラッシュしたり、無駄にサポートを使わざるを得ないシーンがあります。

そこに【バトルサーチャー】があることで、【フラダリ】を序盤に消費してしまっても、残っている【バトルサーチャー】の枚数分だけ使うことができるようになります。

狙い撃ち

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【バトルサーチャー】の利点のひとつが、トラッシュにあるサポートを任意に選んで使うことができるという点です。通常であれば、使いたいサポートの現物が手札にないとカードの効果を使うことができませんが、【ハイパーボール】などのコストとしてあらかじめトラッシュにカードを置いておくことで、自分の好きなタイミングで効果を使うことができます。

【シェイミEX】

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ポケモンカードで単価が最も高いトップレアのカードといえば【シェイミEX】一択でしょう。このカードの強い所以は「ポケモンでありながらドローができる」という一点に尽きます。

ポケモンでありながらドローができる

通常、ポケモンカードでは自分の番の最初のドローとサポートの効果以外、山札からカードを引くことができません。つまり、「自分の番に1回のサポートの使用権」を行使してカードを引きます。

しかし、【シェイミEX】は例外的に【特性:セットアップ】の効果でカードをドローすることができるため、「サポートを使う権利」を残しながら必要なカードを集める動きができるようになります。【シェイミEX】はたねポケモンであるため、【ハイパーボール】からアクセスして即時に効果を使える点も優秀です。

【カプ・テテフGX】

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サンムーン環境で必須カードは間違いなく【カプ・テテフGX】です。大概のデッキに1~2枚投入することができ、「持っていないとポケモンカードができない」といっても過言ではない性能を誇る、強カードです。

サポートのサーチ

【特性:ワンダータッチ】による山札に触れる【バトルサーチャー】としての性能は、言うまでもなく強力です。

【ハイパーボール】1枚あれば、デッキにピン刺しされている【ポケモンだいすきクラブ】【アズサ】【ミツル】などに簡単にアクセスでき、序盤の展開に大きく貢献することができます。また、終盤でも【フラダリ】や【N】を引っ張ってくることができ、どのタイミングで使用しても強いCipであることは間違いありません。

アタッカーとしての性能

また、【カプ・テテフGX】は特性以外も強力です。【ワザ:エナジードライブ】は【ダブル無色エネルギー】1枚で40ダメージを確保でき、【こだわりハチマキ】を合わせることでEX・GX相手には最低でも70ダメージを与えることができます。HPも170あることから標的にされにくく、攻守ともに隙のないカードとなっています。

グズマ

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【フラダリ】と【ポケモンいれかえ】を同時に使用するサポートです。現在では、その汎用性の高さから【フラダリ】よりも優先的にデッキに投入されます。

【フラダリ】の上位互換

【フラダリ】との最大の違いは【ポケモンいれかえ】の効果を持ち合わせていることです。

入れ替えの効果は、自分の番の「にげる」行動権を使うことで【フラダリ】と同様の効果を得ることができるため、使い勝手としては遜色ありません。また、自分の「まひ」などの特殊状態や、にげるエネルギーの多いポケモンを前に引き出されたときの解決札として使うこともできます。

このように【グズマ】は、【フラダリ】と同様で攻めのカードとしても、また守りのカードとしても使うことができるため、非常に優秀なサポートになっています。

終わりに

長々と解説しましたが、本記事で記したカードの効果や内容はあくまで一般的なものであり、デッキによって多種多様に変化します。

特に、インターネット上に散らばるデッキレシピを丸パクリして使用しているプレイヤーを見ると「デッキを使っている」というよりは「デッキに使われている」という印象をよく受けます。

60枚のカードを集めただけのデッキはデッキに非ず、1枚1枚のカードの採用理由は明確にしておかなければなりません。各カードの特性をよく理解してゲームをすることが、ポケモンカードが上手くなる一つの道筋だと思います。